香木について

香原料として当社のお線香に欠かせない伽羅・沈香・白檀の3種の香木についての説明です。

伽羅

伽羅kyara

別名「伽南香、奇南香」。沈香の最高級品である伽羅は、香木の中の香木と呼ばれています。沈香とは香りと成分樹脂の違いで区別され、ベトナムのごく一部でのみ少量産出されます。その高貴な香りと入手の困難さから、今では、「まぼろしの香木」と呼ばれ、珍重されています。

沈香

沈香jinkou

推古天皇3年(597年)に淡路島に漂着したと記されている沈香は、東南アジアに分布する沈丁花科の樹木に樹脂が蓄積したものです。長い年月をかけて形成・熟成されて良質の香材となります。鎮静効果があり、戦国時代には戦の前にたかぶる精神を沈めるのにも用いられたとも伝えられています。樹脂は重く水に沈む(沈水香木)が名前の由来で、産地はベトナム、カンボジア、インドネシアなどです。

白檀

白檀byakudan

インド、インドネシアなどが原産地の熱帯性常緑樹で、芯材の部分が香ります。これら原産地の中でも特にインド・マイソール産は最高級・最高品質とされ、老山白檀と呼ばれています。工芸品の素材としても用いられ、扇子や数珠、仏像などは親しみ深いところ。爽やかで甘みのある落ち着いた香りが特徴です。